遠くにゆれる蜃気楼
数々の闇の理想に
手をのばしながら
悪夢をみる
崩れ落ち降りかかる
悪魔の不安から必死に
逃げおおせようとするのを
わたしは本当に
欲深いいきもので
我慢できない
これでは足らないと
羨望、嫉妬、憂鬱の水に
自らからだをしずめているのだ
身の程を知らないといけない
解ってはいても
目をつむるだけで
浮かびあがるこころの闇
けしてとどかない蜃気楼
狂おしくわたしを誘って
混沌とした倦怠に
閉じ込めるばかり
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