のこった心

かみさま、と祈る
ちいさな声さえ
出せやしないほど
つかれた


赤色がかった月が
にたりとわらって
みじめなわたし
できれば時を
戻してしまいたい


どうにも眠くて
開かないまぶたのうら
澄み渡る朝が
ほんとうにうつくしかったころ
感じるすべてが
やさしかった


ときどきそっと
うずく胸をおさえて
ばかのように
あらがい続けるのは
昔のわたしかもしれない




Back