1
とらわれた指先
その向こうにあるものが
憎悪のような呪いの約束ならば
悪魔にだって
縋ってみせる
2
哀れな影
色をもつことを知らず
夢を見ることさえ
赦されない
3
ほんの少し欠けた月が
小さくぽつんと
小窓からよく見えて
わたしはひとりぼっちだなんて
今更思い出さなくても
良さそうなことなのに
4
どうぞお願い
その手を休めて
狂った道筋に終止符を
5
知らず知らずに
あふれだしていた
破壊願望
どす黒いはらわたの
悪魔のような
もう、どうしようもなかった
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